コミュニケーションって難しいなぁ~ でも、大事。 【アドバンスコース 第21期 カリキュラム①スタート】

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夏が来たり、冬に戻ったり、日本にはもう春はないのか? と、思える東京の天気ですが、体調など崩されたりしていませんか?

間もなく、梅雨の季節を迎えます。雨の日が続くと、気分も塞ぎがちになりやすいですよね? なので、今年の梅雨は、雨の日こそ友達を誘って遊びに行こうと思っている日高です。

さて、5月8日、9日の日程で「アドバンスコース 第21期 カリキュラム①」がスタートしました。これから先、共にバディを目指して学んでいくであろう第21期に参加されたのは、葬祭業者2名、ヨガインストラクター1名、一般の方2名、エンバーマー1名(再受講)、そして私の計7名(男性4名、女性3名)でした。

前回のベーシックコースでは、グリーフサポートの「3つの柱」

①グリーフサポートマインド
②専門知識+コミュニケーションスキル
③セルフケア

を学びましたが、あれから4ヵ月が経ち、実際に夫を亡くした叔母を含め、ご遺族の方と接する機会があり、今までは元気を装っているご遺族の方に、どう接したらよいか分からなかったことが、ご遺族の方の気持ちを少なからず理解できるようになり、気負わずに接することができるようになった気がします。

今回のアドバンスコースでは、グリーフにあるご遺族をさらに深く理解するために、グリーフについての知識を深めて、それに対応できるコミュニケーションスキルを磨いていきます。

まずカリキュラム①では、

①コミュニケーションスキル
②グリーフサポートマインド

を掘り下げていきます。

何を隠そう、私が1番苦手としているのがコミュニケーション。

前回のベーシックコースで、

①9つの重要なコミュニケーションスキル
②効果的なコミュニケーションのための7つのテクニック

を学んで、しばらくの間は意識しながら、会う人会う人と自分なりのコミュニケーションを図っていたのですが、時間が経つと少しずつ意識も薄れ、苦手意識が復活していました。

アドバンスコースで学ぶコミュニケーションスキルは、「良かれと思って」こういうコミュニケーションをしていませんか? という視点から、特にセルフケアができていなかったり、自分がしんどい時に出やすい「破壊的な」コミュニケーションのパターンを学びます。

例えば、ご遺族(またはグリーフにある人)を支えたいと思っている人の中には、自分が何らかの喪失体験をしていることが多いと言われてます。その自分の体験が、全てのご遺族(グリーフにある人)に当てはまるとは限らないのに、

・「私はこうやって克服して、今はこんなに元気です。だから、あなたも……」
・「今は大変かもしれない。でも、時が経てば解決してくれるよ。だから大丈夫」

など、自分の経験を押し付けたり、安易な励ましの言葉をかけたりしていませんか? または、自分の事ばかり一方的に話しをしたり、質問攻めにしたりしていませんか?

こうした効果的なコミュニケーションを邪魔するパターンを学ぶことで、相手を傷つけることなく、より良いコミュニケーションがとれるようになれば、相手も心を許して色々と話をしてくれるようになりますよね。

そして、心を許してくれれば、信頼関係も早く作ることができます。さらに早く信頼関係を築く「支援のプロセス」を理解するために、7つのフェーズを学びます。

ご遺族(グリーフにある人)とのファーストコンタクトからアフターフォローまで、自分なりのシチュエーションを考え、グループで共有します。因みに私は、職場での電話対応をシチュエーションに設定して、ファーストコンタクトで相手に対して安心感を与えるために意識していることなどを共有させてもらいました。

これまで学んできたスキルを自分のものにするためには、避けては通れないロールプレイングのトレーニングが重要になります。先ほども述べましたが、日々意識していなければ、時間が経てば薄れていきます。

アドバンスコースでのロールプレイングは、まず最初に、「ある状況を設定」します。例えば私の場合、

『社長宛てにグリーフサポートの相談がある来客があり、社長の到着が10分遅れることが判明。社長到着まで場を繋ぐために相手をするが、次々とグリーフサポートについて質問され……』

設定が決まれば、共有グループの1人がそのお客様の役を、もう1人が私の接し方をチェックする役になります。

チェック基準は、ベージックコースで学んだ、

①「ヨコ」の位置 グリーフサポートに必要不可欠な4つの特性
②効果的なコミュニケーションのための7つのテクニック
③9つの重要なコミュニケーションスキルグリーフサポートマインド

アドバンスコースで学んだ、

①効果的なコミュニケーションを邪魔する6つのパターン

を基本に、そのほか

①動作や振る舞いについて気づいた点
②強みだと思った点
③もう少し努力が必要な点
④総評

をチェックします。

ここで私は、緊張のあまり重要なミステイクを犯してしまいました。ファーストコンタクトにおいて、社長は約束の時間に10分遅れてくるというのに『お詫び』をしていなかったのです。この指摘を受けた時、もし今まで同じシチュエーションがあったとして、『お詫び』していなかったとしたら、と思うとゾッとしました。

こうやって書くと、ちょっとドキドキって思うかもしれませんが、実は和気藹々(あいあい)で、ここぞとばかり相手役になった人は名女優、名俳優になりきって、イヤなお客さんを演じたり、結婚できない男を演じたりと、チェックが終わると大爆笑が起こるほど楽しいロールプレイングでした。(1日目終了)

続いて2日目。

ベージックコースでは、ご遺族(グリーフにある人)を支えるために、自分らしいサポートの仕方、どんな心構えが必要かをグリーフサポートマインドで学びました。

アドバンスコース2日目は、このグリーフサポートマインドをもっと掘り下げていきます。より効果的に支援できるように、常に意識しておかなくてはいけない「ご遺族に寄り添うための11のテネット(信条)」を1日かけてグループで共有していきます。

グリーフサポートを学ぶ上で、私はグリーフに関するあらゆる知識を頭に叩き込まないといけないと思っていました。支援する人たちに的確な答えを提供することで信頼してもらえると思っていたからです。

しかし、このテネットを学んだおかげで、ご遺族を支える側の立場として、とんでもない勘違いをしないで済むことになりました。詳細は書けませんが、セミナーを受講していただければきっと実感されると思います。

『グリーフの専門家はご遺族』
『ご遺族が答えを持っている』

私たちは、ご遺族に寄り添うと同時にご遺族からたくさんのことを教わっているのです。これらの言葉こそ、ご遺族に寄り添うグリートサポートの「原点」ではないでしょうか。

【カリキュラム①を2日間受けての感想】

この先、バディになるまでに、私は何度も自分と向き合うことになると思います。でも、そこから逃げずに、そしていつか自分を好きになったときに初めて、バディ認定試験へのスタートラインに立つのだろうと思います。

怖いですが、頑張ります。今後とも応援よろしくお願いいたします。

書いた人:日高一哉

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グリーフサポートを実践するために必要な知識・スキルやサポートマインド、セルフケアについて体系的に学ぶオリジナルセミナーを定期的に行っています。
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