【2016年3月27日「大切な人をなくしたとき」Facebookページ投稿】
ほとんどの学校で卒業式、就業式が終わり、27年度も終わろうとしていますね。
学校を卒業して、就職する人、人事異動で部署の配置換えになる人、転勤になる人。いろんな環境の変化があります。
春は始まりの季節でもありますが、別れの季節でもありますね。
ここ最近、学生の自死や殺人事件のニュースが続きました。
色んな別れが重なった時、人は同時に複数のグリーフを抱えますが、悲しみは、同時に整理していくことができません。
ひとつづつ、丁寧に折り合いをつけていくしかありません。
向き合える悲しみに、ひとつづつ、ゆっくり焦らず向き合っていくことが、結局は一番の早道になるのかもしれません。
思い出は、色んな出来事が折り重なって心の中に存在しています。
一つ取り出すと、そこに絡んだ色んな思い出が芋づる式につながって、同時に沢山の悲しみに押しつぶされそうになることもあるかもしれません。
本当に苦しくて、前を向くことも希望を感じることも絶対に無理だと感じてしまうことでしょう。
学校の前を通った時、学生の姿を見た時、もしかしたら、桜の花を見て、色んなことを思い出してしまう人もいるかもしれません。
誰か、だまって話を聴いてくれる人がいるのなら、一緒に思い出の地を訪れて、思い出に浸る時間を作ることで、悲しみと向きあうこともできるでしょう。
大切な人との思い出の曲を聴いて、部屋で思いっきり泣くことも、悲しみと向きあう一つの方法です。
何年経っていたとしても、悲しみがなくなることはありません。
でも、何年かかっても、悲しみを整理することはできるのです。
大事なことは、大切な人の思い出を忘れることがないように、ずっと心の中にしまっておくことができるように、無理をせず、自分のタイミング、自分のペースで悲しみを小分けにして、少しづつ向きあうことだと思います。