サイト内検索

GriefSupportLab.png

グリーフとは

思いのままに気持ちや感じていることを表に出せず、心にフタをして抑え込んでしまった状態を英語で「グリーフ(grief)」と言い、日本では主に「悲嘆」と訳されています。

死別をはじめとする喪失体験の後、何か体の一部をもぎ取られたように、心にぽっかりと穴が開いたような感じや、何ともいえない感覚や気持ちになることがあります。仕事に追われたり、生活を続けなければならないといった事情や、地域の習慣や風習、「泣くのは弱い証拠」などといったような周りの人々の誤解や常識などの様々な理由によって、グリーフを抱えることがあります。

日本では、「人前で取り乱す事は良くない」「感情を表に出すのは良くない」と思う人が多く、日常的に努めて感情的にならないようにする傾向があり、自分の気持ちを抑えて我慢してしまうようになりがちです。また、周りの目を気にしたり、自分を元気づけようとしている人に迷惑をかけたくないと思えば、その気持ちを押し殺して我慢してしまうようになります。

亡き人と一緒に多くのものを喪ったことによって、さまざまな感情や考えが湧き上がってきます。しかし、こうして湧き上がってくる感情や考えは、常識や習慣、私達自身の持つ先入観や誤解によって抑えつけられ、心にフタをして閉じ込められたままになってしまいます。

死別の後の心の穴や傷は人から見えるものではありませんから、周りの人には気づかれることなく、確実にストレスやフラストレーションがたまり、身体にその影響が出てしまうこともあるのです。

grief_img_p1.jpg

大切な人を亡くした時、心の中でおこっていること

grief_img_p2.jpg

死別は、自分の心の中にあるその人と関わることによって生まれた様々なものを、大切な人と共に奪い去っていきます。人間は、死別を経験する前の状態に対して、元に戻ろう、取り戻そう、と必死にもがいてしまいます。しかし、亡くなってしまった大切な人が元に戻ることはなく、死別の前と後の「自分」という存在は大きく変わってしまっています。その変化の中で、さまざまな感情が湧き上がって、苦しい思いをすることがあるのです。

あなたはおかしくなったわけではありません

自分と関わりの深い人が亡くなった時、たとえば、多くの人が以下のような体験をしています。

  • 眠れなくなる、又は眠くて仕方ない。
  • 話されたことを覚えていられない。
  • 何も感じない、又はさまざまな感情がとめどなくあふれてくる。
  • 生きていくのがつらいと感じる。
  • 誰にも自分の気持ちをわかってもらえないと思う。

これ以外にも、多くの人が大切な人との死別後に「自分はおかしくなってしまったのではないか」と感じるような体験をしています。

しかし、心の中にどんな感情や考え方が湧き上がったとしても、それは大切な人を亡くしたことに対する、ごく自然な反応ですから、安心してください。

今は自分に優しくする時です。ありのままの自分の気持ちでいて良いのです。

グリーフサポートの大切さ

grief_img_p4.jpg

サポートを受けること、たとえば、誰かに最後までちゃんと話を聞いてもらうなど、心の中にためこんでいた感情や考えを表に出すことができるようになると、気持ちが整理されてだんだんと落ち着いてきます。

しかし、一度は自分の感情を外に向かって出すことができても、何かのちょっとした出来事をきっかけに、再び自分の思いを外に出せなくなり、再び深い悲しみの状態に戻ってしまうことがあります。

それでも、安心できるサポートとともに、心の中にあるものを外に出せる状態と出せない状態との行ったり来たりを繰り返しながら、少しずつ心は元気になっていきます。そして、だんだんと心の整理がついてくると、悲しみに浸ってばかり、ということが少なくなってきます。